まだまだ続く採用の「売り手市場」と労働条件の改善

厚労省がアプリを次々と公開

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このところ、厚生労働省による無料のスマートフォン向けアプリのリリースが相次いでいます。

例えば今年3月には、国民年金基金連合会と共同でiDeCo(個人型確定拠出年金)の資産運用体験ができるアプリを公開しました。同じく10月には、公的年金に関する基礎知識や、最寄りの年金事務所等を調べることができるアプリを公開しています。

若者を中心に急増しているスマートフォンユーザーに対し、政策の普及と促進を図る意図があるものと思われます。

労働条件アプリの内容

そしてこのたび公開されたのが、学生や就労経験の浅い若者向けに、労働トラブルに関する法律知識の学習ができるアプリ『労働条件(RJ)パトロール!』です。

内容は「過重労働」「ハラスメント」「不当な退職・解雇」など、よくある労働関連の法違反に関する簡単なクイズですが、そこから厚生労働省のwebページや、各地の労働局・労働基準監督署などの相談窓口に簡単にアクセスできる仕組みになっている点が特徴です。

ブラック企業が広辞苑に載る時代

いまや「ブラック企業」は、来年1月発行の最新版『広辞苑』(岩波書店)にも収録されるなど、すっかり一般的な言葉として定着しました。

電通の過労死事件の問題や「働き方改革」の広がりもあり、就職活動中の学生や若手転職者は、企業の採用条件を大変シビアに見ています。

まだまだ続く採用の「売り手市場」

さらに今の時代、人材難がこの流れに拍車をかけます。文部科学省「平成29年度 就職・採用活動に関する調査結果」によれば、同年度の採用活動において、企業のうち93.0%が「売り手市場」であると回答し、さらに71.2%が「昨年度より強い傾向」と回答しています。
採用される側が優位であれば、企業により良い条件が求められるのは必然であり、企業の労働条件をチェックする目は今後ますます厳しくなるでしょう。
前述のアプリのように、手軽に労働法の関連知識を調べたり、労働トラブルを相談したりする機会も増えています。法令違反をしないよう注意するのは当然ですが、少しでも自社の労働条件を改善し、それを採用時にアピールしていくことが、企業存続のために必要と言えます。