2020年(東京オリンピック)に向けた受動喫煙防止対策の動向

企業や飲食店は「原則建物内禁煙」に?

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厚生労働省は、2020年の東京オンピックに向けて、全面禁煙を原則とする受動喫煙防止対策の強化案をまとめました。この案について現在、同省、財務省、業界団体との議論が行われています。

防止策の具体案では、施設の使用用途別に禁煙の基準を以下の3つに分類しています。
(1)「建物内禁煙」…不特定多数が利用する官公庁や公共施設等
(2)「敷地内禁煙」…学校や医療機関等、未成年者や患者等受動喫煙による健康被害を防ぐ必要性に高い施設
(3)「原則建物内禁煙(喫煙所設置可)」…(1)(2)以外の施設(企業や飲食店、娯楽施設等)

これに対し飲食業界などからは「喫煙室を設置するスペースはない」などとして、強い反対意見が出ているようです。

こうした中で厚生労働省は、11月から中央官庁で初の「敷地内禁煙」を実施しました。これまでは「建物内禁煙」でしたが、見本を示す形で、昼休みや夕方の時間帯を除き「敷地内禁煙」を始めました。

オリンピック開催国では罰則も

世界保健機関(WHO)と国際オリンピック委員会(IOC)は“たばこのない五輪”を推進しており、今年のリオデジャネイロは「敷地内禁煙」を実施、2012年のロンドンでは「建物内禁煙」を罰則付きで実施しました。また、2018年に控える韓国・平昌冬季五輪は、建物内は原則的に全面禁煙ですが、飲食店などには喫煙室の設置も認めるとしています。

2020年までに「ロンドン並みの厳格なルールにしたい」というのが本音ですが、喫煙室がなく分煙にしているだけの飲食店が多い日本の現状を踏まえ、「韓国並み」の案に妥協したとしています。

法整備に向けた今後の動向

厚生労働省は、たばこの葉を電気で温めて蒸気を吸う「加熱式たばこ」も規制対象にするか検討しています。「加熱式たばこ」は火を使わないため煙は出ませんが蒸気が出ます。しかし、現状では蒸気の人体への影響は定かではないことから「受動喫煙の文脈で規制するのは難しい」として調査を進めています。

受動喫煙防止対策案は来年の通常国会での法整備を目指しており、早ければ年内に規制の最終案が作成される予定です。