「定年廃止・年齢引上げ」を実施する中小企業の割合は?

定年廃止・年齢引上げを行う中小企業は増加

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厚生労働省から、平成28年「高年齢者の雇用状況」(6月1日現在)が公表されました。

これは、企業に求められている高年齢者の雇用状況の報告を基に「高年齢者雇用確保措置」の実施状況などを集計したもので、今回の集計では、従業員31人以上の企業15万3,023社の状況がまとめられています。

この結果から中小企業(従業員31人~300人規模。集計対象は13万7,213社)の状況を見てみましょう。

「定年制の廃止」「65歳以上定年」について

定年制を廃止している企業は全体で4,064社(前年比154社増)、割合は2.7%(同0.1ポイント増)となり、定年を65歳以上としている企業は全体で2万4,477社(同1,318社増)、割合は16.0%(同0.5ポイント増)となりました。

このうち、定年制を廃止した中小企業は3,982社(同137社増)、割合は2.9%(同変動なし)でした。また、65歳以上定年としている中小企業は2万3,187社(同1,192社増)、割合は16.9%(同0.4ポイント増)でした。

「希望者全員66歳以上の継続雇用制度」の導入状況

希望者全員が66歳以上まで働ける継続雇用制度を導入している企業は、全体で7,444社(同685社増)、割合は4.9%(同0.4ポイント増)となり、このうち中小企業は7,147社(同633社増)、割合は5.2%(同0.3ポイント増)という状況です。

「70歳以上まで働ける企業」について

70歳以上まで働ける企業は、全体で3万2,478社(同2,527社増)、割合は21.2%(同1.1ポイント増)となり、このうち中小企業は3万275社(同2,281社増)、割合は22.1%(同1.1ポイント増)という状況です。

制度見直しの必要性

以上のように、人手の確保が大変な時代になり、定年制の廃止や年齢引上げを実施する企業は増加していますが、こうした状況は今後も続きそうです。

また、最近の裁判例では、「長澤運輸事件(地裁判決)」や「トヨタ自動車事件(高裁判決)」などのように、定年後の再雇用に伴う賃金や職種変更に関して、企業にとって厳しい判決が出るケースがあるようです。

定年後の再雇用制度を設けている企業では、制度の内容や実施方法について見直しが必要かもしれません。