生産性向上で賃上げ、中小企業に助成金 厚労省

設備投資をして利益が増えた分賃上げをした会社に対して投資額に応じて数百万円の助成金を出すそうです。

日本経済新聞の記事(2018年1月14日)

厚生労働省は2018年度、生産性向上の成果を従業員の処遇改善につなげた中小企業を支援する制度をつくる。設備投資をして利益が増えた分を賃上げなどに回すことが条件で、投資額に応じて数百万円の助成金を支払う方針だ。賃上げと投資を一緒に後押しする。

 人材確保などを支援する既存の助成制度に、来年度から新たな支援プログラムを加える。財源には雇用保険の積立金を活用する。

 助成金を配るのは1社あたり原則3年間だ。希望する企業は設備投資や生産性の引き上げなど目標を盛り込んだ計画を厚労省に提出。同省は毎年、その企業の生産性がどこまで上がったかを調べ、一定の条件をクリアしていれば助成金を出す。

 生産性は企業の営業利益や人件費、減価償却費などを足した数字を雇用保険の被保険者数で割ってはじきだす。

 大前提として生産性向上のための設備投資をしている必要があり、支給額は投資額に応じて数段階に分ける。最低でも100万~200万円で、詳細は今後、詰める。

 業務効率化につながるソフトウエアや工場の生産設備、スーパーで顧客が商品のバーコード読み取りから代金支払いまで行うセルフレジの導入など、幅広く対象に組み入れる。政府は18年度税制改正で賃上げした企業に対する法人税の優遇措置などを盛り込んでおり、新たな助成と併せて効果を高めたい考え。

 生産性は労働力や資本などから企業がどれだけの付加価値を生み出せるかを測るものだ。設備投資などで収益力が高まると、それだけ賃上げなどを通じ社員にもうけを還元する余地が生まれる。大企業に比べ賃上げの体力が乏しい中小が処遇改善に取り組み、人材確保できるよう支援する。

使いづらい助成金

設備投資の投資額に応じて助成金を出すスタイルは補助金に似ています。
設備投資をしても利益が上がるとは限らず結果として投資しただけで助成金は出なかったということにも成りかねません。

社会保険労務士としての立場ではかなり使いづらい助成金ではないでしょうか?
詳細が分かり次第またブログで書きたいと思います。